髪質と施術効果を左右する「ドライ・モイスト・ウェット塗布」徹底解説

① ドライ状態・ドライ塗布

ドライ状態
乾いた髪の状態です。キューティクルは閉じており、髪内部の水分も少ないため、薬剤や処理剤は表面からすぐに浸透しにくいですが、時間をかけることで髪の内部に濃度の高いまましっかりと成分が浸透します。

ドライ塗布
乾いた髪に直接薬剤や処理剤を塗布します。
即効性は低いですが、髪に含まれる少量の水分と反応しながら、成分が徐々に深部までしっかり届くため、濃度を保った浸透が可能です。
ダメージ毛やパワフルな浸透を狙いたい施術に向いています。


② モイスト状態・モイスト塗布

モイスト状態
乾いた髪に水スプレーなどでごく薄く水分を与えた状態です。キューティクルがほんのり開き、髪表面がしっとりしているけれど、余分な水分はありません。指通りは柔らかく、適度な湿り気があります。

モイスト塗布
モイスト状態の髪に薬剤や処理剤を塗布します。
キューティクルが程よく開いていることで初期アクセスが良く、薬剤も薄まらずにしっかりと髪の内部へ届きます。
濃度と浸透力のバランスがもっとも良い塗布方法で、仕上がりや薬剤効率を重視したい施術に最適です。


③ タオルドライ状態・ウェット塗布

タオルドライ状態
シャンプーやお流しの後、タオルで水分を取った直後の髪の状態です。キューティクルは大きく開いており、髪にはまだたっぷりと水分が残っています。

ウェット塗布
タオルドライ状態の髪に薬剤や処理剤を塗布します。
キューティクルが開いているため、薬剤の初期浸透は早く、手早く全体に塗布したいときに便利です。ただし、水分で薬剤が薄まりやすいので、成分の濃度管理や施術時間の調整が重要です。
スピード重視や初心者向けの安定した塗布方法としても使われます。